人も自分も、金儲けのための手段にするのか、さもなくば、ホームレスになるか、という二者択一を迫る、生きづらい世の中になった。ここから脱出する方法はあるか?ある。
ひとつは革命。もうひとつは、介護の世界に来ること。
いい介護現場には、強欲資本主義とは別の価値観の世界がある。「生き活き家」は、そんな介護現場のひとつだ。困っている人がいると放っておけない、金のことは二の次でいい、そんな姿勢に共感する人が集まってくる、ここはアナザーワールド。信じられない人はこの写真集を見るがいい。
この世界を切り取ったのは、長年、介護家族だったカメラマン。日本の企業の大半はブラック企業だ。そんな会社で心身を病む前に、こんな介護現場においでよ。この本はその招待状。
■ 金岡重則 (かなおか・しげのり)
1978年生まれ、大阪出身。趣味は家族、DIY、アウトドア。高校卒業後、ホテルでバイトをしながらプロミュージシヤン(ドラム)を目指す。
23歳から介護の魅力にどハマりし、大阪で6年間の特養勤務。29歳の時、現在の奥さんの祖父母の介護がきっかけで徳島へ。「宅老所生き活き家」を立ち上げる。
「いい介護とは何か」を日々追求しながら家族と介護に全力で向き合っている! 介護する人たちに、大事な人を大事にしながら介護を楽しく簡けていけるロジックを云えていきたい!
■ 野田明宏 (のだ・あきひろ)
1956年岡山市生まれ。岡山東商高校で第55回夏の甲子園に出場。国士館大学卒業後、風俗の世界を転々とするも嫌気がさし、世界を放浪(50か国以上)。内戦下の中央アメリカで戦場カメラマンを目指すも、恐怖から沈。
帰国後、両親を看取る。母の介護は自宅で10年に及ぶ。この間の経緯は「アルツハイマーのお袋との800日j(時事通信社)、「アルツハイマーの母をよろしく」(ミネルヴァ書房)などに詳しい。